夫婦の家計管理は「妻中心」から「夫婦共同」の時代に。50代以上は「妻が中心に行い、夫は関わらない」が最多。20代は「夫婦一緒に」が最多で「妻が中心に行い、夫は関わらない」は50代と比べ28.3pt低い
「世代別の夫婦の家計管理」に関する調査
夫婦やカップルの共有カード「B/43(ビーヨンサン)ペアカード」を提供する株式会社スマートバンク(本社:東京都品川区、代表取締役:堀井 翔太、以下「当社」)は、日本女子大学 家族・家計経済研究センター監修のもと、20代〜60代の既婚の男女924名を対象に「世代別の夫婦の家計管理」に関する調査を実施いたしました。
■ 結果サマリー
<家計簿づけの実態>
- 若い世代ほど、家計簿をつけている夫婦が多い傾向
- 54.2%が家計簿をつけていると回答。20代〜30代では過半数、40代以上では半数未満〜 ・若い世代ほど、家計簿にデジタルを活用
- アプリを活用して家計簿をつけている割合は、20代〜30代では57.7%、40代以上では20.2%となり、若い世代の方が37.5ポイント高い
<家計管理の夫婦分担>
- 家計管理における夫婦分担の理想は、夫婦がともに行う「夫婦共同」が最多
- 理想とする夫婦分担は「夫婦共同」が46.4%で約半数を占める
- 実際の家計管理の夫婦分担は、「妻が中心」で行うパターンが最多
- 「妻が中心・夫も少し関与」は24.7%、「妻が中心・夫は無関与」は23.6%。「妻が中心」の夫婦分担パターンは合わせて48.3%で約半数を占める。「夫婦共同」は30.2%にとどまる
- 若い世代ほど、「夫婦共同」の割合が高まる傾向。「妻が中心・夫は無関与」の割合を見ると、20代は50代と比べて23.8ポイント低い
- 「夫婦共同」が最も多い世代は20代で37.9%。従来多かったとされる「妻が中心・夫は無関与」は50代が36.6%、20代では12.8%にとどまり、23.8ポイント差
- 「夫婦共同」で家計管理する夫婦は、「妻が中心・夫は無関与」の夫婦と比べて、「家計が心配」と回答する割合が24.7ポイント低い
- 「家計が心配」と回答する割合は、「夫婦共同」で家計管理する夫婦で25.8%、「妻が中心・夫は無関与」で家計管理する夫婦で50.5%
- 「夫婦共同」で家計管理する夫婦は、「妻が中心・夫は無関与」の夫婦と比べて、「夫婦関係に満足」と回答する割合が19.4ポイント高い ~ 「夫婦関係に満足」と回答する割合は、「夫婦共同」で家計管理する夫婦で76.3%、「妻が中心・夫は無関与」で家計管理する夫婦で56.9%
<共働き夫婦の家計タイプ>
- 共働き夫婦の家計を5種類に分類
- 夫婦の全収入を持ち寄り家族のお金とする「一体型」が39.3%、夫婦ともに収入の一部を持ち寄り家族のお金とする「拠出型」が25.0%、支出毎に夫婦で分担する「支出分担型」14.4%、夫婦のどちらかが全ての生活費を負担する「扶養型」が14.1%、各自支払いをした上で負担が偏らないよう精算する「精算型」6.4%
- 最も世代差があらわれるのは「拠出型」。20代〜30代は40代以上と比べて10.4ポイント高い ・収入を持ち寄って家族のお金とする夫婦は、収入を持ち寄りなく家計を運営する夫婦と比べて、「家計が心配」と回答する割合が11.4ポイント低い ・収入を持ち寄って家族のお金とする夫婦は、収入を持ち寄りなく家計を運営する夫婦と比べて、「夫婦関係に満足」と回答する割合が15.6ポイント高い
■調査概要
調査名 :「世代別の夫婦の家計管理」に関する調査
調査期間 :2023年11月13日〜2023年11月15日
調査対象 :20代から60代の既婚男女
有効回答数:924名
調査方法 :ネットアンケート(Fastask)
調査主体 :株式会社スマートバンク
監修 :日本女子大学 家族・家計経済研究センター センター長 永井 暁子
日本女子大学 家族・家計経済研究センター 学術研究員 田中 慶子
■ コメント
日本女子大学 家族・家計経済研究センター センター長
永井暁子
公益財団法人家計経済研究所次席研究員、東京大学社会科学研究所助教授を経て、日本女子大学人間社会学部教授、現代女性キャリア研究所所長。佐藤博樹・永井暁子・三輪哲編『結婚の壁』(勁草書房2010)、「家事と仕事をめぐる夫婦の関係」『日本労働研究雑誌』 62 (6), 38-45, 2020など。
これまで日本では夫が稼ぎ手で、専業主婦の妻が財布のひもを握っていると言われてきましたが、実際にはもう少し多様です。家庭のすべての収入を妻が管理し夫に小遣いを渡している家庭が多かったのは事実ですが、夫から渡された額を妻が管理する家庭、夫と妻がそれぞれ特定の支出を分担する家庭、夫が管理する家庭などもありました。
今回の調査では、夫と妻が共同で家計を管理する家庭が増加している傾向が見えます。ヨーロッパ等諸外国では、夫と妻の共同管理は以前からかなり多く見られました。それは夫婦間の平等な関係、協業的な家庭内の役割関係によるものですが、くわえて金融サービスの環境の違いも大きく関係しています。夫婦で共通の銀行口座の保有が可能であったこと、チェック(小切手)やクレジットカードなどキャッシュレス決済が浸透していたこと、インターネットバンキングへの移行が早かったことが家計の共同性を増したと考えられます。
妻が財布のひもを握るという表現は、妻がお金の管理を担うことで、家庭内で(夫よりも)力をもっていることを示す際にも使われてきました。しかし、妻は必ずしもこれを権力だとは感じていません。なぜなら、毎月の家計を赤字に陥らないように管理するのは簡単なことではなく、多くの妻は家計管理という仕事を望んでいないからです。妻一人で家計管理の責任を負うよりは、夫婦で家計を管理する方が、気が楽になるということでしょう。家計管理も家事の一部と考えると共同で家計管理をする夫婦が増えるのは自然な流れです。
収入が伸び悩む一方、物価上昇が続き、また若い世代ではとくに出産や住居購入など、生活の変化、出費の変動が多く、家計管理の重要性はさらに高まっています。今後、家計の共同管理をはじめ、現在の状況の見直しのきっかけとなるといいですね。
■ 調査結果詳細
<家計簿づけの実態>
1.若い世代ほど、家計簿をつけている夫婦が多い傾向
家計簿をつけているかを尋ねたところ、「よく行っている」が30.1%、「しばしば行っている」が14.6%、「たまに行っている」が9.5%、となり、合わせて54.2%が家計簿をつけていると回答しました。
世代別にみると、20代では73.9%、30代では65.5%が家計簿をつけていると回答し、過半数が家計簿をつけていることがわかりました。一方、40代では46.7%、50代では39.4%、60代以上では37.6%が家計簿をつけていると回答し、40代以上で家計簿をつけている割合は半数未満となり、若い世代の方が家計簿をつけている夫婦が多いことが分かりました。
2.若い世代ほど、家計簿にデジタルを活用
家計簿作成の方法を尋ねたところ、20代〜30代は57.7%が「アプリで家計簿をつけている」と回答しました。一方、40代以上では20.2%となり、20代〜30代の方が37.5ポイント高く、若い世代ほどデジタルで家計簿をつけていることが分かりました。
<家計管理の夫婦分担>
3.家計管理における夫婦分担の理想は、夫婦がともに行う「夫婦共同」が最多
家計管理における理想の夫婦分担を尋ねたところ、夫婦ともに管理をする「夫婦共同」が46.4%で最多の回答となりました。続いて「妻が中心・夫も少し関与」が28.4%、「妻が中心・夫は無関与」が10.4%となりました。
4.実際の家計管理の夫婦分担は、「妻が中心」で行うパターンが最多
家計管理における実際の夫婦分担を尋ねたところ、「妻が中心・夫も少し関与」が24.7%、「妻が中心・夫は無関与」が23.6%となり、あわせて48.3%が妻が中心で家計管理を行っていることがわかりました。一方、理想としては最多となった「夫婦共同」は30.2%にとどまる結果となりました。
5.若い世代ほど、「夫婦共同」の割合が高まる傾向。「妻が中心・夫は無関与」の割合を見ると、20代は50代と比べて23.8ポイント低い
「夫婦共同」で家計管理する夫婦の割合を年代別に見ると、20代では37.9%、30代では32.5%、40代では27.3%、50代では26.8%、60代では24.2%となり、若い世代ほど「夫婦共同」で家計管理する割合が高まることがわかりました。
一方、従来多かったとされる「妻が中心・夫は無関与」で家計管理する夫婦の割合を年代別に見ると、50代が36.6%で最多となりました。20代では12.8%で最も低く、23.8ポイントの差があることがわかりました。
6.「夫婦共同」で家計管理する夫婦は、「妻が中心・夫は無関与」の夫婦と比べて、「家計が心配」と回答する割合が24.7ポイント低い
直近1年間における経済的な暮らし向きを家計管理の夫婦分担別にみると、「家計が心配」と回答したのは「夫婦共同」で家計管理する夫婦では25.8%となりました。一方、「妻が中心・夫は無関与」で家計管理する夫婦では50.5%となり、「家計が心配」と回答する割合は「夫婦共同」で家計管理する夫婦の方が24.7ポイント低いことがわかりました。
7.「夫婦共同」で家計管理する夫婦は、「妻が中心・夫は無関与」の夫婦と比べて、「夫婦関係に満足」と回答する割合が19.4ポイント高い
現在の夫婦関係に対する満足度を家計管理の夫婦分担別にみると、「夫婦関係に満足」と回答したのは「夫婦共同」で家計管理する夫婦では76.3%となりました。一方、「妻が中心・夫は無関与」で家計管理する夫婦は56.9%となり、「夫婦関係に満足」と回答する割合は「夫婦共同」で家計管理する夫婦の方が19.4ポイント高いことがわかりました。
<共働き夫婦の家計タイプ>
8.共働き夫婦の家計を5種類に分類
共働き夫婦611人に家計のタイプを尋ねたところ、夫婦の全収入を持ち寄り家族のお金とする「一体型」が39.3%、夫婦ともに収入の一部を持ち寄り家族のお金とする「拠出型」が25.0%、支出毎に夫婦で分担する「支出分担型」14.4%、夫婦のどちらかが全ての生活費を負担する「扶養型」が14.1%、各自支払いをした上で負担が偏らないよう精算する「精算型」6.4%となりました。
9.最も世代差があらわれるのは「拠出型」。20代〜30代は40代以上と比べて10.4ポイント高い
家計タイプを世代別にみると、世代差が最もあらわれるのは「拠出型」でした。20代〜30代では29.9%、40代以上では19.4%となり、若い世代の方が10.4ポイント高いことがわかりました。
10.収入を持ち寄って家族のお金とする夫婦は、収入を持ち寄りなく家計を運営する夫婦と比べて、「家計が心配」と回答する割合が11.4ポイント低い
5種類に分類した家計のタイプを以下のようにまとめて各種集計を行いました。
一体型と拠出型(n=393) 夫婦が収入を持ち寄って家族のお金とし、家計を運営 | 収入持ち寄りタイプ |
支出分担型と精算型(n=127) 夫婦が収入を持ち寄らずに家計を運営 | 夫婦別財布タイプ |
扶養型(n=86) 夫婦のどちらかの収入を家族のお金とし、家計を運営 | 片方負担タイプ |
直近1年間における経済的な暮らし向きを、「収入持ち寄りタイプ」・「夫婦別財布タイプ」別にみると、「家計が心配」と回答したのは「収入持ち寄りタイプ」の夫婦では32.3%となりました。一方、「夫婦別財布タイプ」の夫婦では46.4%となり、「家計の心配」と回答する割合は「収入持ち寄りタイプ」の夫婦の方が14.1ポイント低いことがわかりました。
11.収入を持ち寄って家族のお金とする夫婦は、収入を持ち寄りなく家計を運営する夫婦と比べて、「夫婦関係に満足」と回答する割合が15.6ポイント高い
現在の夫婦関係に対する満足度を、「収入持ち寄りタイプ」・「夫婦別財布タイプ」別にみると、「夫婦関係に満足」と回答したのは「収入持ち寄りタイプ」の夫婦では75.4%となりました。一方、「夫婦別財布タイプ」の夫婦は59.8%となり、「夫婦関係に満足」と回答する割合は「収入持ち寄りタイプ」の夫婦の方が15.6ポイント高いことがわかりました。
■夫婦カップルのための共有カード「B/43ペアカード」とは
「B/43(ビーヨンサン)ペアカード」は、夫婦はもちろん、未婚や同棲カップルでも使えるチャージ式Visaカード&家計簿アプリのサービスです。毎月の予算をB/43ペアカードにチャージして、カードで支払うだけで、アプリに支出明細がリアルタイムで反映されます。1つの口座で2枚のカードが作れるので、面倒な割り勘や現金のやり取りが不要になり、ふたりで簡単に支出管理ができます。(サービスサイト:https://b43.jp/pair/)
【会社概要】
会社名:株式会社スマートバンク
所在地:〒141-0022 品川区東五反田1-8-12 小原サンデンビル4F
代表者:代表取締役 堀井 翔太
設立:2019年4月9日
業務内容:家計簿プリカ「B/43(ビーヨンサン)」の運営
資金移動業者 関東財務局長第00084号
【本件に関する報道関係者からのお問合せ先】
株式会社スマートバンク 広報担当:岩田
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